左下腹部(左脇腹)の痛みはストレスが原因?

左下腹部(左脇腹)の痛みはストレスが原因?

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2025年2月05日

「最近、左下腹部に痛みを感じることがある…」そんな経験はありませんか?左下腹部の痛みは、様々な原因が考えられます。この記事では、左下腹部の痛みの原因、特にストレスとの関係性について詳しく解説します。

左下腹部(左脇腹)の痛みはストレスが原因?

左下腹部痛みはストレスが原因?

「最近、左下腹部に痛みを感じることがある…」そんな経験はありませんか?左下腹部の痛みは、様々な原因が考えられます。この記事では、左下腹部の痛みの原因、特にストレスとの関係性について詳しく解説します。

左下腹部の痛みの原因は?

左下腹部に痛みを感じると、一体何が原因なのかと心配になる方も多いでしょう。左下腹部の痛みは、様々な原因が考えられます。

  • 消化器系
    便秘や大腸憩室炎(だいちょうけいしつえん)、潰瘍性大腸炎、クローン病などが挙げられます。特に、便秘による腸の詰まりや、憩室炎と呼ばれる腸の袋状の部分の炎症などが、左下腹部の痛みを引き起こすことがあります。
  • 婦人科系
    子宮内膜症、子宮筋腫、卵巣の病気などが考えられます。特に、生理中の痛みや性交痛を伴う場合は、これらの病気の可能性があります。
  • 泌尿器系
    尿路結石や膀胱炎などが考えられます。尿を排出する際に痛みを伴ったり、頻尿や残尿感などの症状を伴う場合は、泌尿器系の病気の可能性があります。
  • その他
    腹腔内の腫瘍や、筋肉の炎症など、様々な原因が考えられます。

ストレスで左下腹部は痛くなる?

左下腹部の痛みは、ストレスとも深く関連しています。ストレスを感じると、自律神経のバランスが崩れ、腸の働きが異常に亢進したり、反対に低下したりすることがあります。その結果、腸の蠕動運動(ぜんどううんどう)に異常が生じ、痛みとともに便秘や下痢などの症状を引き起こす可能性があります。特に、過敏性腸症候群は、ストレスと密接な関連があることが知られています。過敏性腸症候群では、腹痛を伴う便秘、下痢といった症状が繰り返し現れ、ストレスによって症状が悪化することがあります。
また、ストレスは免疫力を低下させ、感染症にかかりやすくなる可能性も高めます。腸炎などの感染症にかかると、下腹部痛が起こることがあります。

ストレスが原因の左下腹部の痛み、どうすればいい?

ストレスが原因の左下腹部痛を軽減するために、以下の対策が考えられます。

生活習慣の見直し

規則正しい生活

睡眠不足や不規則な生活は、自律神経を乱し、症状を悪化させる可能性があります。

バランスの取れた食事

水溶性食物繊維を多く含む食品を摂取し、腸内環境を整えましょう。

適度な運動

運動はストレス解消に効果的で、腸の働きを活発にします。

ストレス対処法

深呼吸

深くゆっくりと呼吸することで、リラックス効果が得られます。

アロマセラピー

ラベンダーなどのアロマオイルの香りは、リラックス効果をもたらします。

カウンセリング

心理療法士に相談することで、ストレスの原因や対処法についてアドバイスを受けることができます。

薬物療法

鎮痛剤

痛みを緩和するために、医師の指示のもと、鎮痛剤を使用する場合があります。蠕動痛などに対しては鎮痙剤と呼ばれる、筋肉の収縮を和らげる薬を使用する場合もあります。

腸の動きを改善する薬

腸の動きを改善することで、便秘や下痢などの症状を緩和します。

よくある質問

左下腹部の痛みの原因は、非常に多岐にわたります。腸の病気だけでなく、婦人科系や泌尿器系の病気の可能性も考えられます。痛みだけでなく、発熱、下痢、便秘、血便などの症状が出ている場合は、早めに医療機関を受診しましょう。

左下腹部の痛みを予防するためには、バランスの取れた食事を心がけ、規則正しい生活を送ることが大切です。特に、食物繊維を多く含む食品を摂取し、腸内環境を整えることが重要です。また、ストレスを溜めないように、リラックスできる時間を積極的に取り入れることも大切です。

まとめ

左下腹部の痛みは、その原因が様々であるため、自己判断せず、医師に相談することが大切です。ストレスが原因の場合もあれば、より深刻な病気の可能性もあります。痛みだけでなく、発熱、下痢、便秘、血便などの症状を伴う場合は、特に注意が必要です。
早めの受診により、適切な診断と治療を受けることができ、症状の悪化を防ぐことができます。

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記事監修

院長 石岡 充彬

院長 石岡 充彬

日本消化器病学会専門医
日本消化器内視鏡学会専門医・指導医

2011年秋田大学卒業。2018年より国内随一の内視鏡治療件数を誇るがん研有明病院の内視鏡診療部にて研鑽を積み、2021年同院健診センター・下部消化管内科兼任副医長。都内最大手内視鏡クリニックの院長職を経て、2024年、日本橋人形町消化器・内視鏡クリニック開設。

詳しい経歴や実績については、こちらをご覧ください。

 

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