人間ドックと健康診断はどっちがいい?

人間ドックと健康診断はどっちがいい?

  1. ホーム
  2. 医療コラム
  3. 健康診断
  4. 人間ドックと健康診断はどっちがいい?

2025年2月07日

「健康診断と人間ドック、違いがわからない」と思ったことはありませんか?どちらも健康状態をチェックする検査ですが、目的や検査内容が異なります。この記事では、健康診断と人間ドックの違いを分かりやすく解説し、どちらの検査を選ぶべきなのか、ご紹介します。

人間ドックと健康診断はどっちがいい?

健康診断と人間ドック、それぞれの役割と違い

健健康診断と人間ドックは、どちらも健康状態をチェックするための検査ですが、目的や検査項目が異なります。

検査種別目的検査項目数
健康診断主に決められている範囲の検査を行い、生活習慣病や通常勤務継続に支障のある疾患の発見など、労働者の健康管理を目的としています。そのため、検査項目は限られており、比較的簡潔な検査が多いです。10〜15項目
人間ドックより詳細な健康状態を把握し、病気の早期発見や予防を目的とした検査です。健康診断よりも検査項目が多く、オプションで様々な検査を追加することもできます。50〜100項目

人間ドックは検査項目が多いことで、より詳細に身体の検査をすることが可能です。健康診断だけでは見つけられない病気を人間ドックでは発見することが可能です。一方で、選択肢が多い分、自分に本当に必要な検査は何かを選び取る力、医学的知識が求められます。

自身に合った検査を受けましょう!

健康診断と人間ドック、どちらを受けるべきか迷っている方も多いでしょう。それぞれの検査には特徴があり、目的に合わせて選ぶことが大切です。

健康診断がおすすめの方

  • 40歳未満で特に気になる症状がない方
  • 会社で健康診断が義務付けられている方
  • 費用を抑えたい方

人間ドックがおすすめの方

  • 40歳になり、より詳細な検査を受けたい方
  • 健康に不安を感じている方
  • 家族に特定の病気を持つ方がいる方
  • 将来的に病気のリスクを下げたい方

どちらを選ぶべきかは、ご自身の年齢、家族歴、生活習慣、気になる症状など、様々な要素を考慮して決める必要があります。

健康診断と人間ドック、それぞれの費用相場

健康診断と人間ドックでは、費用にも違いがあります。
健康診断は、健康保険が適用されるため、比較的費用が抑えられます。一般的に、1回あたり5千円~2万円程度が相場です。基本的な健康診断の費用は会社負担となり、自己負担はありません。ただし、検査項目や医療機関によって費用は異なります。
一方、人間ドックは、基本的には自費診療となるため、費用は自己負担となります。検査項目によって費用は大きく変動しますが、一般的には3万円~10万円程度が相場です。

費用相場の比較

検査種別費用相場負担
健康診断無料~2万円会社・自治体
※一部自己負担もあり
人間ドック3万円~10万円自己負担
※会社の補助が出る場合もあり

健康診断、人間ドックを受けるタイミング

健康診断や人間ドックは、どのくらいの頻度で受けるべきか迷う方も多いでしょう。一般的には、以下の頻度で受けることが推奨されています。

健康診断

  • 年に1回(会社員の場合、義務付けられている場合が多い)。
  • 自営業者の方や国民健康保険加入者の方などは、自治体が行う健康診査を利用することもできます。

人間ドック

  • 年1回が理想ですが、年齢や家族歴、生活習慣などによって、受診頻度を変えることもあります。また、すべての項目を一律に年1回受検するのではなく、例えば胃カメラ検査は年1回、大腸カメラは2〜3年に1回、脳ドックは5年に1回など、項目ごとに頻度を調整する方法もあります。

まとめ

健康診断と人間ドックは、どちらも健康のために大切な検査ですが、目的や検査項目が異なります。

  • 健康診断は、法律で定められた範囲の検査を行い、生活習慣病や通常勤務継続に支障のある疾患の発見など、労働者の健康管理を目的としています。費用が比較的安価で、全額または一部、会社や自治体の補助が受けられるのが特徴です。
  • 人間ドックは、より詳細な健康状態を把握し、病気の早期発見や予防を目的とした検査です。検査項目が豊富で、自覚症状のない病気の早期発見に繋がる可能性が高まりますが、費用は高額になる傾向があります。

どちらの検査を受けるかは、ご自身の年齢、家族歴、生活習慣、気になる症状などを考慮し、医師と相談しながら決めることが大切です。定期的な健康診断や人間ドックを受けることで、健康を維持し、病気の早期発見につながります。
当院では男女問わず罹患数・死亡数で上位を占める、消化器がんの予防に重点を置いた消化器ドックを行っています。鎮静剤を使用した胃カメラ・大腸カメラを1日で済ませることができる人間ドックを行なっている施設は多くなく、内視鏡特化型の施設ならではの強みであると考えています。また、信頼できる放射線診断専門医と提携したCT/MRI検査などを組み合わせた人間ドックのメニューもご提案可能ですので、気になる方はお気軽にご相談ください。

記事の共有はこちらから

記事監修

院長 石岡 充彬

院長 石岡 充彬

日本消化器病学会専門医
日本消化器内視鏡学会専門医・指導医

2011年秋田大学卒業。2018年より国内随一の内視鏡治療件数を誇るがん研有明病院の内視鏡診療部にて研鑽を積み、2021年同院健診センター・下部消化管内科兼任副医長。都内最大手内視鏡クリニックの院長職を経て、2024年、日本橋人形町消化器・内視鏡クリニック開設。

詳しい経歴や実績については、こちらをご覧ください。

 

  TOP