大腸内視鏡検査を受けた方がいい人

大腸内視鏡検査を受けた方がいい人

  1. ホーム
  2. 医療コラム
  3. 内視鏡検査
  4. 大腸
  5. 大腸内視鏡検査を受けた方がいい人

2025年3月25日

大腸内視鏡検査を受けるべきかどうか、迷っている方もいらっしゃるかもしれません。
この記事では、どんな人が大腸内視鏡検査を受けるべきかについて詳しく解説していきます。
ぜひ、ご自身に当てはまるものがないか、チェックしてみてください。

大腸内視鏡検査を受けた方がいい人

YouTube:30代内視鏡専門医の1日に密着!医師なのにポリープが見つかった・・・ >

大腸内視鏡検査について

大腸内視鏡検査(大腸カメラ検査)は、大腸がんの早期発見・治療に不可欠な検査です。
大腸がんは、日本人の罹患数が多いがんであり、早期発見が重要です。大腸内視鏡検査では、大腸の内部を直接観察し、ポリープやがんなどの異常を早期に発見できます。また、検査中にポリープが発見された場合には、その場で切除することも可能なため、がんの予防にもつながります。
定期的な大腸内視鏡検査を受けることで、大腸がんのリスクを低減することができます。

年齢で考える

【年齢別の大腸がん患者数(2020年)】

がん統計

引用元:国立がん研究センターがん情報サービス「がん統計」

40歳以上の方

大腸がんは、年齢を重ねるごとに罹患率が高くなる傾向があります。
特に、40歳以上の方は、大腸がんのリスクが高まると言われています。そのため、40歳を過ぎたら、症状がなくても、一度は大腸内視鏡検査を受けることをおすすめします。
また、50歳以上になると、大腸がんの罹患率はさらに上昇します。50歳以上の方は、定期的な大腸内視鏡検査が重要となります。

一般的には、2〜3年に1回程度の検査が推奨されていますが、ご自身の健康状態や家族歴などを考慮して、医師と相談しながら検査の頻度を決めるようにしましょう。

症状で考える

下記のような症状がある方は、大腸に何らかの異常が起こっている可能性があります。

血便が出たことがある方

血便は、大腸ポリープや大腸がん、炎症性腸疾患(潰瘍性大腸炎やクローン病)など、様々な原因で起こります。特に、血便が続く場合や、鮮血が出る、便そのものに血が混じる、赤黒い便が見られる場合などは、大腸のどこかで出血が起こっている可能性があり、早急な検査が必要です。痔による出血であることもありますが、自己判断で放置せず、大腸内視鏡検査を受けることで、適切な治療につなげることができます。

腹痛、下痢、便秘などの症状がある方

これらの症状は、大腸の病気のサインである可能性があります。特に、症状が長引く場合や、40歳以上で急に排便習慣に変化がみられた場合、体重減少や食欲不振を伴う場合などは、早めに検査を受けることをおすすめします。

貧血気味の方

大腸がんが進行すると、貧血を引き起こすことがあります。特に、原因不明の貧血がある場合は、大腸内視鏡検査で原因を調べる必要があります。

その他

  • 便に粘液が混じる
  • 便が細くなった
  • 残便感がある
  • 体重減少がある

家族歴で考える

  • ご家族に大腸がんになった方がいる方
    大腸がんは、遺伝的な要因も関係すると言われています。
    ご家族に大腸がんになった方がいる場合は、そうでない方に比べて、大腸がんのリスクが高くなる可能性があります。特に、父母や兄弟姉妹など、近親者に大腸がんになった方がいる場合は、注意が必要です。
    また、ご家族に大腸ポリープや炎症性腸疾患(クローン病、潰瘍性大腸炎など)を患った方がいる場合も、大腸がんのリスクが高まる可能性があります。
    ご自身の家族歴をよく確認し、リスクが高いと思われる場合は、積極的に大腸内視鏡検査を受けるようにしましょう。

便潜血検査の結果で考える

  • 便潜血検査で陽性になった方
    健康診断などで便潜血検査を受けた際に、陽性と判定された場合は、50%以上の確率で大腸にポリープやがんなどの腫瘍性疾患が見つかります。
    便潜血検査は、便の中に含まれる目に見えない微量な血液成分を検出する検査です。陽性だった場合は、必ず精密検査を受ける必要があります。
    便潜血検査で陽性となった際に受ける精密検査としては、大腸内視鏡検査一択です。放置せずに、医療機関を受診し、大腸内視鏡検査を受けるようにしましょう。

その他のリスク因子

  • 過去に大腸ポリープを切除したことがある方
    大腸ポリープは、遺伝的な要素や生活習慣等により、同じ方に繰り返しできる場合があります。
    前回検査を受けた際に指摘されたポリープの大きさや数によって、適切なタイミングは異なりますが、医師の指示に従って定期的な検査によって、経過観察する必要があります。
  • 炎症性腸疾患(クローン病や潰瘍性大腸炎)がある方
    炎症性腸疾患は、大腸がんのリスクを高めます。
    自覚症状がある場合はもちろんのこと、自覚症状が改善していても粘膜治癒が得られていない場合は、発癌リスクが高くなりますので、より厳密な経過観察が必要です。
  • 喫煙者の方
    喫煙は、大腸がんのリスクを高める因子の一つです。
    喫煙者は非喫煙者と比較して約1.4倍のリスクがあるとされています。
  • 肥満の方
    肥満も、大腸がんのリスクを高める因子の一つです。
    BMI23以上で特にリスクの増加が見られるため、適正体重の維持に努めるとともに、肥満傾向のある方は定期的な検査をおすすめします。
  • 過度の飲酒をする方
    過度の飲酒も、大腸がんのリスクを高める因子の一つです。
    1日平均1合以上の飲酒習慣がある方で約1.4倍、2合以上の飲酒習慣がある方では2.1倍のリスクがあるとされています。

大腸内視鏡検査をおすすめする理由

大腸内視鏡検査は、大腸がんの早期発見・早期治療に非常に有効な検査です。
部位別がん死亡数でも大腸がんは男女ともに毎年上位となっています。

【部位別のがん死亡数(2023年)】

1位2位3位
男性
52,908人
大腸
27,936人
胃 
25,325人
女性大腸
25,195人

22,854人
膵臓
20,316人

引用元:日本対がん協会

ご自身の健康を守るためにも、大腸内視鏡検査は積極的に受けることをおすすめします

まとめ

この記事では、大腸内視鏡検査を受けるべき人について解説しました。

大腸がんは、早期発見・早期治療で治癒率が大きく向上するがんです。大腸内視鏡検査は、大腸がんの早期発見に非常に有効な検査です。

40歳以上の方、便潜血検査で陽性になった方、ご家族に大腸がんになった方がいる方など、大腸がんのリスクが高い方は、積極的に検査を受けることをおすすめします。
ご自身の健康を守るためにも、ぜひ一度、大腸内視鏡検査について検討してみましょう。

記事の共有はこちらから

記事監修

院長 石岡 充彬

院長 石岡 充彬

日本消化器病学会専門医
日本消化器内視鏡学会専門医・指導医

2011年秋田大学卒業。2018年より国内随一の内視鏡治療件数を誇るがん研有明病院の内視鏡診療部にて研鑽を積み、2021年同院健診センター・下部消化管内科兼任副医長。都内最大手内視鏡クリニックの院長職を経て、2024年、日本橋人形町消化器・内視鏡クリニック開設。

詳しい経歴や実績については、こちらをご覧ください。

 

  TOP