2026年8月19日
「気分が悪くて動けない」「吐き気が止まらない」。熱中症は対処が遅れると、命に関わることもある緊急性の高い状態です。一方で、「救急車を呼ぶべきか」「家で様子を見てよいのか」判断に迷う方も多いのではないでしょうか。
暑い場所にいた後、「熱中症 吐き気」と検索するほど気分が悪い場合、単なる胃もたれではなく、医療機関での評価が必要な中等症の可能性があります。熱中症は吐き気だけではなく、頭痛、だるさ、めまいを伴うこともあります。この記事では、吐き気が起こる理由から、その場でできる応急処置、受診のタイミングまで、消化器専門医の立場からわかりやすくお伝えします。

医師監修コメント
夏の外来では、「外回りから戻って気持ちが悪くなった」「エアコンをつけずに寝て、夜中に吐き気と頭痛で目が覚めた」「朝になってもだるさが治らない」といった相談を受けます。
患者さんからは、「少し吐き気があるだけなので軽い熱中症だと思った」「水だけを一気に飲んで様子を見た」「頭痛にロキソニンを飲んだ」という話もよく聞きます。しかし、熱中症が疑われる状況で吐き気や頭痛がある場合は、すでに医療機関での診療が必要なⅡ度に相当する可能性があります。
また、暑い時期の吐き気がすべて熱中症とは限りません。感染性胃腸炎、食中毒、脳卒中、心疾患など、別の病気との区別も重要です。
熱中症で吐き気があるとき
暑い環境にいた後の吐き気は、熱中症のⅡ度に相当する可能性があります。涼しい場所へ移動して体を冷やし、自分で飲める場合だけ少量ずつ水分・電解質を補給してください。改善しない場合は、速やかに医療機関を受診します。
| 状態 | 対応 |
| 軽いめまい・大量の汗だけ | 涼しい場所で冷却・補水し、付き添って経過確認 |
| 吐き気・頭痛・強いだるさ | 医療機関へ相談・受診 |
| 嘔吐して水分が飲めない | 速やかに医療機関へ、状況により119番 |
| 脱力感が強く動けない | 救急車を呼ぶ |
| 呼びかけへの反応がおかしい | 直ちに119番 |
| けいれん・意識消失 | 直ちに119番 |
吐き気、頭痛、嘔吐、倦怠感、虚脱感は、日本救急医学会の重症度分類を踏まえた厚生労働省資料ではⅡ度に分類され、医療機関での診療が必要とされています。
吐き気は「軽い初期症状だけ」とは限りません
熱中症の初期には、めまい、立ちくらみ、大量の汗、筋肉のこむら返りなどが現れます。
そこから脱水や暑熱障害が進むと、吐き気、頭痛、嘔吐、倦怠感、判断力や集中力の低下が起こります。吐き気がある時点で、単に水を飲んで長時間様子を見るのではなく、受診を念頭に置いて行動してください。
一人で休ませないことが重要です
症状がある人を、冷房の効いた部屋や車内に一人だけで休ませるのは避けましょう。
熱中症は短時間で悪化する可能性があります。付き添う人が呼びかけへの反応、呼吸、水分を飲めるか、症状が改善しているかを確認します。
救急車を呼ぶべき危険なサイン
呼びかけへの反応がおかしい、自力で水を飲めない、強い脱力感で動けない、けいれんしている場合は、迷わず119番へ連絡してください。体温や発汗の有無だけで判断してはいけません。
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呼びかけても返事をしない
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受け答えがかみ合わない
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立てない、歩けない
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自力で水分を飲み込めない
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何度も嘔吐している
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全身のけいれんがある
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意識を失った
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皮膚が明らかに熱く、意識状態も悪い
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呼吸が苦しそう
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急速に症状が悪化している
消防庁は、意識がない、全身のけいれんがある、自分で水が飲めない、脱力感や倦怠感が強くて動けない場合には、ためらわず救急要請するよう案内しています。
意識状態は名前や場所を質問して確認します
「大丈夫ですか」と聞くだけでは、意識状態の異常を見逃すことがあります。 次のような質問への返答を確認してください。
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名前を言えますか
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今いる場所が分かりますか
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今日は何月何日ごろですか
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何をしていて具合が悪くなりましたか
答えられない、返答がおかしい、すぐ眠り込む場合は、意識障害の可能性があります。
汗をかいていても重症の可能性があります
「重症の熱中症では汗が止まる」と知られていますが、すべての重症例で汗が止まるわけではありません。
大量に汗をかいていても、意識がおかしい、自力で飲めない、歩けない場合は危険です。反対に、汗が少ない高齢者でも熱が体内にこもっている可能性があります。
判断に迷う場合は救急相談を利用します
救急車を呼ぶべきか迷う場合、対応地域では救急安心センター事業の**#7119**で、医師、看護師、救急救命士などへ相談できます。
ただし、意識障害、けいれん、呼吸困難、自力で飲めない状態では、相談を待たず119番へ連絡してください。
その場で行う応急処置
まず暑い場所から離し、衣服をゆるめて体を冷やします。意識がはっきりし、自分で安全に飲める場合だけ、経口補水液などを少量ずつ与えてください。冷却と救急要請は同時に進めます。
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作業・運動を直ちに中止する
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エアコンの効いた部屋や日陰へ移動する
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衣服をゆるめる
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皮膚を水で濡らし、うちわや扇風機で風を当てる
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首、わきの下、脚の付け根も冷やす
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自分で飲める場合だけ少量ずつ補水する
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一人にせず、症状と意識状態を確認する
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改善しない場合は医療機関へ搬送する
厚生労働省と環境省は、涼しい場所への避難、衣服をゆるめた冷却、自力で飲める場合の水分・電解質補給を基本的な応急処置としています。
涼しい場所へ移動して横になります
屋外では日陰や冷房の効いた建物へ移動します。室内ではエアコンを使用し、できるだけ涼しい部屋へ移動してください。
ふらつきやめまいがある場合は、転倒を防ぐため無理に歩かせず、周囲の人へ助けを求めます。
体の広い範囲を冷やします
衣服をゆるめ、可能であれば皮膚を水で濡らし、扇風機やうちわで風を当てます。
保冷剤や冷たいタオルがあれば、首の周り、わきの下、脚の付け根などにも当てます。ただし、局所だけを冷やして安心せず、体全体の熱を逃がすことが重要です。重症が疑われる場合は、救急車の到着まで冷却を続けます。
嘔吐している人をあお向けにしない
吐き気や嘔吐がある場合、吐いた物を吸い込まないよう注意します。
意識が低下しているものの呼吸がある場合は、可能な範囲で体を横向きにし、口の中の吐物が外へ流れる姿勢を取ります。無理に水や薬を飲ませないでください。
なぜ熱中症で吐き気が起こるのか
熱中症の吐き気は、高体温、脱水による循環血液量の減少、水分・電解質バランスの乱れ、中枢神経への影響などが複合して起こると考えられます。胃だけの問題ではありません。
| メカニズム | 体内で起こる変化 |
| 体温の上昇 | 体内に熱がこもり、脳や臓器へ負担がかかる |
| 脱水 | 循環する血液量が減少する |
| 発汗 | 水分とナトリウムなどの電解質が失われる |
| 循環調節の変化 | 皮膚への血流増加などにより全身の循環が不安定になる |
| 中枢神経への影響 | 吐き気、頭痛、判断力低下などが起こる |
| 炎症・臓器障害 | 重症では肝臓、腎臓、凝固機能などへ影響する |
日本救急医学会は、熱中症の病態を、高体温による「暑熱障害」と、水分摂取不足や発汗過多による「脱水」に大別しています。重症化すると炎症反応、血管内皮障害、凝固異常などを介して多臓器不全に至る可能性があります。
水分不足だけが原因ではありません
熱中症というと「汗をかいて水が足りなくなった状態」だけを想像しがちですが、脱水が強くなくても、高温環境によって体温調節が破綻すれば発症します。
反対に、体温がそれほど高くなくても、脱水や塩分の喪失によって吐き気、頭痛、ふらつきが出る場合があります。
水だけの大量摂取にも注意します
大量に汗をかいた後、水だけを短時間に多量摂取すると、失われた塩分とのバランスを十分に補えない場合があります。
通常の生活での予防は、水分と食事による塩分摂取が基本です。多量の発汗があった場合や脱水症状がある場合は、経口補水液など電解質を含む飲み物を利用します。
吐き気から考える熱中症の重症度
吐き気、頭痛、嘔吐、強い倦怠感はⅡ度に相当する可能性があり、医療機関での診療が必要です。
意識障害やけいれん、臓器障害はⅢ度以上、深部体温40℃以上かつ重い意識障害はⅣ度です。
| 重症度 | 主な特徴 | 基本的な対応 |
| Ⅰ度 | めまい、立ちくらみ、大量の汗、筋肉痛、こむら返り | 冷却・補水・見守り |
| Ⅱ度 | 頭痛、吐き気、嘔吐、倦怠感、虚脱感 | 医療機関で診療 |
| Ⅲ度 | 意識障害、肝・腎障害、凝固異常など | 入院を含む集学的治療 |
| Ⅳ度 | 深部体温40℃以上かつGCS8以下 | 迅速な積極的冷却・集中治療 |
日本救急医学会の2024年版ガイドラインでは、従来のⅠ~Ⅲ度分類に加え、最重症群としてⅣ度が新設されました。Ⅳ度は深部体温40℃以上かつGCS8以下と定義されています。
体温だけでは重症度を判断できません
家庭用体温計によるわきの下や額の温度は、体の中心部の温度を正確に反映しない場合があります。
高熱がないから大丈夫と判断せず、意識、水分摂取、歩行、嘔吐、尿量なども確認してください。
「軽い吐き気だけ」でも悪化する可能性があります
吐き気が一時的で軽く感じられても、その後に嘔吐が始まると水分が摂れなくなり、脱水が急速に進む可能性があります。
冷却しても改善しない、吐き気が強くなる、頭痛やだるさが加わる場合は、早めに医療機関へ相談してください。
水・スポーツドリンク・経口補水液の選び方
日常的な予防には水やお茶と通常の食事が基本です。大量に汗をかいた場合や軽度の脱水が疑われる場合は、塩分・電解質を含む飲み物を少量ずつ摂ります。嘔吐して飲めない場合は点滴が必要になる可能性があります。
| 飲み物 | 適する状況 | 注意点 |
| 水・麦茶 | 日常的な予防、通常の発汗 | 大量発汗時は食事や塩分も必要 |
| スポーツドリンク | 運動・作業で汗を多くかいた時 | 糖分が多い製品がある |
| 経口補水液 | 脱水症状が疑われる時 | 日常飲料ではなく、一度に大量に飲まない |
| コーヒー・濃いお茶 | 嗜好飲料 | 補水の中心にはしない |
| アルコール | 熱中症時には不適切 | 脱水や判断力低下を招く可能性 |
| 冷たすぎる飲料 | 飲みやすい範囲なら利用可能 | 一気飲みすると吐き気が悪化することがある |
厚生労働省は、熱中症が疑われる人への水分補給として経口補水液などを挙げる一方、一度に大量に飲むとナトリウムの過剰摂取になる可能性があると注意を促しています。
吐き気がある場合は少量ずつ飲みます
意識がはっきりし、問題なく飲み込める場合は、一口ずつ間隔を空けて補給します。
一度にコップ数杯を飲むと、胃が急に膨らみ、吐き気や嘔吐が悪化することがあります。少量でも飲むたびに吐いてしまう場合は、経口補水を続けず受診してください。
塩分を自己判断で大量摂取しない
塩を直接なめたり、濃い食塩水を作ったりする必要はありません。
高血圧、心不全、腎臓病などで塩分や水分を制限されている人は、一般的な熱中症対策がそのまま当てはまらない場合があります。主治医の指示を優先してください。
ロキソニン・吐き気止め・点滴による治療
ロキソニンなどの解熱鎮痛薬は、熱中症そのものの治療にはなりません。自力で水分を摂れない場合や脱水が強い場合は、病院で点滴による水分・電解質補給が検討されます。
| 治療・薬 | 熱中症への位置づけ |
| 体の冷却 | 基本となる治療 |
| 経口補水 | 自力で安全に飲める場合に実施 |
| 点滴 | 飲めない、脱水が強い、循環が不安定な場合に検討 |
| 吐き気止め | 状態を評価したうえで医師が判断 |
| ロキソニンなどのNSAIDs | 熱中症治療として使用しない |
| アセトアミノフェン | 熱中症の高体温を下げる目的では使用しない |
日本救急医学会のガイドラインは、熱中症の治療では解熱薬を使用しないことを弱く推奨しています。解熱薬は、感染症による発熱とは異なるメカニズムで起きる熱中症の高体温には、効果が明らかではありません。
頭痛があってもロキソニンを優先しない
熱中症の頭痛は、脱水や体温調節機能の異常などによって起こります。
ロキソニンで痛みだけを抑えて暑い場所での活動を再開すると、悪化に気づくのが遅れる可能性があります。また、脱水時のNSAIDsは腎臓へ負担をかけるおそれがあるため、自己判断での使用は避け、冷却・補水・受診を優先してください。
点滴が必要になる状態
次のような場合は、点滴による治療が必要になる可能性があります。
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嘔吐して水分が飲めない
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飲んでもすぐ吐く
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尿がほとんど出ない
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強いふらつきがある
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血圧が低下している
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意識が普段と違う
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腎臓や肝臓への影響が疑われる
病院では、状態に応じて血液検査などを行い、脱水、ナトリウムなどの電解質、腎機能、肝機能、筋肉障害、凝固異常を評価します。
吐き気が治らない・翌日もだるい場合
冷却と水分補給をしても吐き気が改善しない場合は、半日や翌日まで待たずに受診してください。一度よくなった後の再悪化、尿量低下、頭痛や倦怠感の持続にも注意が必要です。
| 状況 | 受診の目安 |
| 冷却しても吐き気が続く | 速やかに医療機関へ |
| 少量の水分も吐いてしまう | 当日中に受診、状態により119番 |
| 翌朝も頭痛・だるさが残る | 医療機関へ相談 |
| 尿が極端に少ない・濃い | 早めに受診 |
| 一度改善後に再び悪化 | 速やかに再評価 |
| 寒気と高熱がある | 感染症など別の原因も含め受診 |
| 腹痛・下痢が強い | 胃腸炎や食中毒なども考えて受診 |
翌日まで残る症状を「夏バテ」と決めつけない
翌朝になっても、頭痛、吐き気、だるさ、ふらつき、食欲不振が残っている場合は、脱水や電解質異常が改善していない可能性があります。
無理に仕事や運動へ戻らず、内科などの医療機関へ相談してください。
尿の量と色を確認します
脱水が進むと、尿の回数や量が減り、色が濃くなることがあります。
ただし、尿が出ているだけで重症ではないとは判断できません。吐き気、頭痛、全身状態と合わせて確認します。
寒気がある場合は別の病気も考えます
寒気は熱中症の代表的な重症度判定項目ではありません。
強い寒気、発熱、咳、下痢、腹痛などがある場合は、感染症や食中毒など、熱中症以外の原因も考える必要があります。熱中症と別の病気が同時に起きている可能性もあるため、症状が治らない場合は受診してください。
夜間・室内での熱中症と高齢者の予防
熱中症は屋外だけでなく、室内や夜間にも起こります。高齢者は暑さやのどの渇きを感じにくいため、体感だけに頼らず、エアコン、室温確認、定期的な水分補給を行います。
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夜間も室温・湿度を確認する
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エアコンを我慢しない
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寝る前と朝起きた後に水分を摂る
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のどが渇く前に少量ずつ飲む
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高齢者を一人にしたままにしない
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暑い日は家族や周囲が電話・訪問で確認する
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熱中症警戒アラートを確認する
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心臓・腎臓病がある人は主治医へ補水方法を確認する
2025年5~9月の全国の熱中症救急搬送では、65歳以上の高齢者が約57%を占め、発生場所は住居が約38%で最も多くなっていました。
夜中や朝にも症状が出ます
日中に部屋へ熱が蓄積すると、外気温が下がっても室内が十分に冷えず、夜間や睡眠中に熱中症を発症することがあります。
夜中に吐き気や頭痛で目が覚める、朝起きたときに強いだるさや口の渇きがある場合は、涼しい部屋へ移動し、症状を確認してください。
高齢者は暑さに気づきにくい傾向があります
高齢者は、若い人に比べて体内の水分量が少なく、暑さや口渇を感じる機能、体温を調節する機能が低下しやすいとされています。
本人が「暑くない」「水はいらない」と話していても、室温計や暑さ指数を確認し、周囲がエアコンと水分補給を促すことが重要です。
病院・クリニックで行う診察と治療
熱中症が疑われる場合は、意識、体温、血圧、脈拍、呼吸、脱水状態を確認し、必要に応じて血液検査や点滴を行います。重症例は救急病院での治療が必要です。内視鏡検査は熱中症の診断に通常使用しません。
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発症した環境と時間の確認
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水分摂取量・発汗量の確
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意識・歩行状態の評価
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体温、血圧、脈拍、酸素飽和度の測定
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血液検査
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必要に応じた点滴
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感染症、脳卒中、心疾患などの鑑別
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重症時の救急病院への搬送・紹介
何科を受診すればよいか
意識がはっきりしており、自力で歩けるものの、吐き気、頭痛、倦怠感が続く場合は、内科や救急外来を受診します。
意識障害、自力で飲めない、動けない、けいれんなどがある場合は、クリニックを探して自分で移動するのではなく、119番へ連絡してください。
内視鏡検査は熱中症の初期検査ではありません
胃カメラなどの内視鏡検査は、熱中症を診断するための検査ではありません。
暑さから離れて脱水が改善した後も吐き気や胃痛が続く場合は、胃腸炎、胃潰瘍、機能性ディスペプシアなど別の消化器疾患を調べる目的で、後日内視鏡検査を検討することがあります。
日本橋人形町消化器・内視鏡クリニックについて

当院では、全身状態が安定している方の吐き気、嘔吐、食欲不振などについて、内科・消化器内科の診察を行っています。
院長は日本内科学会認定内科医、日本消化器病学会専門医、日本消化器内視鏡学会専門医・指導医です。症状や経過に応じて血液検査などを検討し、救急処置や入院が必要な場合は連携医療機関へ紹介します。
よくある質問
一定の時間で必ず治るという基準はありません。
軽い症状は涼しい環境での冷却と補水により改善することがありますが、吐き気はⅡ度に相当する可能性があります。冷却しても改善しない場合は、時間を決めて我慢せず医療機関を受診してください。
暑い環境にいた後の吐き気であれば、原則として医療機関への相談を検討します。
特に、頭痛、強いだるさ、めまい、ふらつき、嘔吐、尿量低下を伴う場合は早めに受診してください。
一気に飲む必要はありません。
意識がはっきりして飲み込める場合は、少量ずつゆっくり飲みます。一度に大量に摂取すると、吐き気が悪化したり、ナトリウムを過剰摂取したりする可能性があります。
通常の熱中症予防では、水やお茶と食事による塩分摂取が基本です。
大量に汗をかいた場合や脱水症状がある場合は、スポーツドリンクや経口補水液など、電解質を含む飲み物が適することがあります。
熱中症が疑われる場合、ロキソニンを治療目的で使用することは勧められません。
熱中症の高体温は、感染症による発熱とはメカニズムが異なります。冷却と補水を行い、頭痛や吐き気が続く場合は受診してください。
自己判断で吐き気だけを抑えるより、熱中症の重症度と脱水の程度を評価することが先です。
医師が全身状態を確認したうえで吐き気止めを使用する場合はありますが、水分が飲めない場合は点滴が必要になる可能性があります。
寒気があるからといって、熱中症を完全には否定できません。
ただし、強い寒気や発熱がある場合は、感染症など別の原因も考えられます。暑い環境にいたという理由だけで自己診断せず、症状が続く場合は受診してください。
室内でも発症します。
特に、エアコンを使っていない部屋、湿度が高い環境、風通しの悪い寝室では注意が必要です。高齢者は暑さを感じにくいため、体感ではなく室温を確認してください。
症状が治まっても、その日は涼しい場所で休み、水分と食事を摂りながら経過を確認します。
再び吐き気や頭痛が出る、尿が少ない、だるさが残る場合は、仕事や運動を再開せず受診してください。
まとめ
熱中症が疑われる状況で吐き気がある場合は、涼しい場所で冷却し、自分で飲める場合だけ少量ずつ補水します。吐き気はⅡ度相当の可能性があるため、改善しなければ速やかに医療機関を受診してください。
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熱中症の吐き気は軽症とは限らない
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頭痛、嘔吐、倦怠感はⅡ度に相当する可能性がある
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まず暑い場所から離れて体を冷やす
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自力で飲める場合だけ少量ずつ補水する
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水分を飲めない人には無理に飲ませない
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意識がおかしい、動けない、けいれんは119番
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ロキソニンなどの解熱鎮痛薬は熱中症治療にならない
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翌日も吐き気やだるさが治らない場合は受診する
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室内や夜間でも熱中症は起こる
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高齢者は本人が暑さを感じていなくても注意する
受診を迷ったときに優先すること
熱中症は「少し休めば治る」と考えている間に、急速に悪化することがあります。
吐き気がある場合は、本人を一人にせず、冷却しながら医療機関への相談を進めてください。自力で飲めない、反応がおかしい、動けない場合は救急車を呼びましょう。
参考・出典元
本記事では、日本救急医学会の最新診療ガイドラインと、厚生労働省・環境省・総務省消防庁の公的資料を優先して参照しました。
1.日本救急医学会「熱中症診療ガイドライン2024」(JAAM)
2.厚生労働省「熱中症予防のために」2026年版(厚生労働省)
3.厚生労働省「熱中症が疑われる人を見かけたら」(厚生労働省)
4.環境省「熱中症環境保健マニュアル~総論~」2025年7月版(WBGT情報サイト)
5.総務省消防庁「熱中症への対応」(防災科学技術研究所)
6.総務省消防庁「令和7年5月~9月の熱中症による救急搬送状況」(防災科学技術研究所)
【免責事項】
本記事は一般的な医学情報の提供を目的としており、個別の診断や治療に代わるものではありません。意識がおかしい、自力で水分を飲めない、動けない、けいれんしている場合は、記事を読み進めるより先に119番へ連絡してください。