2026年4月01日
「胃カメラと大腸カメラ、どっちを受けたらいいの?」と迷われる方は、非常に多くいらっしゃいます。どちらも消化器の病気を早期に発見するために大切な検査ですが、症状や健診結果によって優先すべき検査は異なります。また、条件が合えば同じ日にまとめて受けることも可能です。この記事では、症状ごとの判断基準や同日検査のメリット・注意点について、消化器専門医がわかりやすくお伝えします。

胃カメラと大腸カメラ、それぞれ何がわかる検査?
2つの検査は、観察する場所がまったく異なります。
どちらの検査を受けるべきかは、症状の「部位(場所)」と「性状(種類)」で判断します。
胃カメラ
口または鼻からカメラを入れて、食道・胃・十二指腸を観察する検査です。
逆流性食道炎、胃炎、胃潰瘍、十二指腸潰瘍、胃がんなど、主に上部消化管の病気を調べるのに適しています。胃の痛み、不快感、食欲不振、つかえ感などの症状がある場合は、胃カメラが検討されます。
大腸カメラ
肛門からカメラを入れて、直腸から盲腸までの大腸全体を観察する検査です。
大腸ポリープ、大腸がん、潰瘍性大腸炎など、大腸の腫瘍や炎症性疾患を調べるのに適しています。血便、便潜血陽性、原因不明の下痢・便秘・腹痛などでは大腸カメラが検討されます。
症状別の判断基準|どっちを優先する?
こんな症状は胃カメラが優先
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胸やけ・酸っぱいものが上がる感じが続く
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みぞおちが痛い、重い感じがする
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食後のもたれ、吐き気がある
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のどや胸につかえる感じがある
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飲み込みにくい
上腹部症状や嚥下時の違和感がある場合は、まず上部消化管の評価として胃カメラをお勧めします。 とくに、体重減少、貧血、つかえ感、出血を疑う症状がある場合は、早めの検査が重要です。
こんな症状は大腸カメラが優先
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血便が出る
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トイレットペーパーに血がつく
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健診で便潜血陽性と言われた
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便秘と下痢を繰り返す
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便が細くなった、残便感がある
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原因のはっきりしない下痢、便秘、腹痛が続く
特に血便が見られた場合や便潜血陽性の場合には、早めに大腸カメラをお勧めします。

どちらも必要になることがある症状
次のような場合は、胃カメラと大腸カメラの両方を検討することがあります。
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原因不明の貧血がある
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体重減少がある
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黒い便か血便かはっきりしない
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腹部症状が上腹部にも下腹部にもある
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健診異常が複数ある
「どちらかわからない」という場合は、受診時に医師へお気軽にご相談ください。
まず診察で症状や健診結果を整理したうえで選ぶことが大切です。
両方の検査が必要な場合は同日検査がおすすめ
胃カメラと大腸カメラの両方が必要な場合、1日でまとめて受ける「同日検査」が便利です。
同日検査の主なメリットは4つです。
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検査が1日で済む
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食事制限・下剤の服用が1回で完了する
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絶食が1回で済む
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鎮静剤(眠くなるお薬)の使用が1回で済む
仕事や家事で忙しい方、来院回数を減らしたい方に特にお勧めです。
同日検査に向いている人・向いていない人
同日検査はすべての方に適しているわけではありません。
向いている方
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胃と大腸の両方に検査適応がある方
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来院回数を減らしたい方
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前処置や絶食を1回にまとめたい方
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全身状態が安定している方
慎重に判断したい方
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高齢の方
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心臓や肺に持病がある方
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鎮静薬の使用に制限がある方
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前処置や長時間の検査負担が大きいと考えられる方
同日検査の可否は、年齢だけでなく、基礎疾患、内服薬、既往歴、当日の体調を含めて個別に判断します。 「自分は受けられるか不安」という方も、まず診察でご相談ください。
受診のタイミング|こんな症状があったら早めに相談を
消化器の病気は、自覚症状が出にくいものが多くあります。次の症状がある方は、早めの受診をお勧めします。
胃カメラ検査を急ぎたい症状
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みぞおちの痛みが2週間以上続く
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黒いタール状の便が出た
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急に食欲がなくなった
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飲み込みにくい、つかえる感じがある
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体重が落ちた
大腸カメラ検査を急ぎたい症状
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便潜血陽性を指摘された
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血便が出た
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便の形や排便の習慣が急に変わった
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原因不明の下痢や便秘が続く
また、40歳以上で一度も内視鏡検査を受けたことがない方も、一度受診されることをお勧めします。
胃がん・大腸がんは早期に見つかるほど治療の選択肢が広がり、治る可能性が高まります。
そのため、症状や健診異常を見逃さず、必要な検査につなげることが重要です。
日本橋人形町消化器・内視鏡クリニックについて

当クリニックは、消化器疾患の診断と治療を専門としています。胃カメラ・大腸カメラをはじめとする消化器のトラブルに対応しています。
当クリニックの特徴
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消化器専門医による診療
日本消化器病学会専門医が、丁寧に診察いたします。 -
内視鏡検査が可能
胃カメラや大腸カメラなど、精密な検査を行うことができます。 -
土曜日・日曜日も診療
平日お忙しい方も受診しやすい体制を整えています。
こんな症状があればご相談ください
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みぞおちの痛み・胸やけ・食後のもたれ感
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血便・便潜血陽性・残便感
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便秘と下痢を繰り返す・便が細くなった
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吐き気・食欲不振・体重減少
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のどのつかえ・飲み込みにくさ
お腹の症状でお困りの際は、お気軽にご相談ください。
詳しくは公式サイトをご覧ください。よくある質問
胃カメラが5〜10分、大腸カメラが15〜30分程度です。検査そのものの所要時間は、胃カメラ・大腸カメラとも比較的短時間で終わることが多いですが、前処置、診察、鎮静後の休憩時間を含めると半日程度みていただくことがあります。実際の時間は、観察範囲や処置の有無、鎮静の方法によって変わります。
検査内容が同じであれば、基本的な費用は変わりません。ただし、保険適用の有無、生検やポリープ切除などの処置、使用薬剤の違いで費用は変わることがあります。詳しくは受診時にご確認ください。
はい、紹介状がなくても受診いただけます。ただし、すでに治療中の病気や内服薬がある場合は、お薬手帳や検査結果があると診療の参考になります。気になる症状や健診異常がある場合は、お気軽にご相談ください。
当クリニックでは、下剤を飲まずに大腸カメラを受けられる方法に対応しています。下剤の量や味が苦手な方も、まずはご相談ください。